欧州王者を決める大会が開幕し、D組ではバルセロナ(スペイン)がユベントス(イタリア)との強豪対決を3-0で制した。FWメッシが2ゴールを含め全得点に絡む活躍だった。昨季準々決勝で0-3、0-0と敗れた雪辱を果たし、14-15年以来の王座奪回に向けて好発進となった。

 ネイマールがいなくなってもバルセロナは問題ないと、絶対的エースが証明した試合だった。ユベントスが優位に試合を進めた前半の終了間際、メッシはスアレスとの連係から左足を振り抜いて先制点。欧州CL4回目の対決となった名手GKブフォンから初めて奪ったゴールだった。

 後半は“メッシ劇場”となった。11分には右サイドからペナルティーエリアに侵入してクロスを送ると、DFのクリアが小さくラキティッチの足元へ。メッシにつり出されたブフォンのいないゴールへ難なく吸い込まれた。同23分にはイニエスタのパスを受け、鮮やかにDFをかわし、1点目同様にブフォンが反応できない強烈なシュートをゴール左に突き刺した。雪辱を果たしただけでなく、昨季準優勝で堅守が伝統のユベントスのプライドまで打ち砕いた。

 バルベルデ監督は「我慢が必要な試合だと覚悟していたが、得点したことでスペースができた」と振り返り「メッシがボールを持てば自分たちにプラスの何かが起こる」と続けた。今夏はネイマールを引き抜かれたり、補強がうまく進まず、不安な話題ばかりが先行した。だが、リーグ戦も3連勝で首位。メッシの輝きがバルサを支えている。(山本孔一通信員)