【シワス(トルコ)4日(日本時間5日)=岡崎悠利】インテルミラノからトルコ1部ガラタサライへ期限付き移籍した日本代表DF長友佑都(31)がアウェーのシワススポル戦でデビューした。左サイドバックでフル出場したもののチームは1-2で敗戦。失点につながるプレーもあり、ほろ苦い第1歩となった。試合翌日には自身のSNSで第1子となる長男が生まれたことを報告。パパデビューも果たした。

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 笑顔なきデビューとなった。雪山に囲まれたシワスは気温2度。吐く息が白くなる中、長友は半袖姿でピッチに立った。前半17分にCKから失点。長友のバックパスが味方と十分に意思疎通できておらず、相手に与えたCKだった。

 後半12分にはPKから2失点目。長友が前に出た背後のスペースを使われて突破されたのがきっかけだった。1月31日に移籍が決まり、練習参加は2日間。イタリア語、スペイン語、英語と3カ国語を使って仲間とコミュニケーションを図ってきたが「2日しか練習していない中で、どういうサッカーをするのかも含めてすべてを理解するのは難しかった」と連係の向上を課題に挙げた。

 7年半慣れ親しんだイタリアを離れ、出産直前のタレント平愛梨夫人とも離れてトルコに来た。悩みはあったが、インテルで親友だった元オランダ代表MFスナイダーらガラタサライでプレーした選手たちから「素晴らしいチームだから迷わずいけ」と背中を押され、そして自身が「W杯へ向けてどういう選択をすべきかを考えて」決断。だから黒星デビューにも「なんの後悔もない。新しい刺激をもらって自分も成長できると思う」と前向きだった。

 試合後はミラノに戻り、出産直後のわが子と対面。体重2600グラムの男の子を大事そうに抱っこする姿を自らのSNSで披露した。さらなる刺激をもらった長友が、4カ月後に迫ったW杯に向けてギアを上げる。