デュッセルドルフMF宇佐美貴史(25)が4試合連続ゴールを決めた。

 -少し重そう?

 「そうそう、重かったですね、なんか。元気くんとも話してましたけど、前半は重くてなんでかわからないですけど。なんでなんすかね?いつもと同じように準備してやってるつもりですけど、まぁ相手の空気感だったりもあったのかなと。スタジアムの空気感とか」

 -試合前までは普通?

 「まぁ展開的に、どっちもボールを保持してっていう、ウチもボールを保持してましたし、どっちかというとこういうアップテンポのゲームじゃなかったので、割となかなかゆっくりとしか息があがらず、ふわっと…ダービーにしては。ダービーだからっていうのもあると思いますけど、相手はもう割とボール繋いだりとかボーンて(前線に)蹴ったりとか、僕らがボールを保持した時に相手は引いて、そんなにガンガン来るって感じじゃなかったし。ボールは割と動く中で、人もそのボールと同じテンポで動いてたので、重く感じたっていうか、試合の内容を見ても前半はどっちつかずのゲームだったかなと思います」

 -絶対に勝ちたいのがかたさにつながった?

 「そうですね、キール(3位)の結果とニュルンベルク(2位)の結果もわかってましたから、そういうところで少し固くいってしまったのかなと思いますし。まぁなかなか前半はギアの上がらない、それでも何個か決定機はあったりとかしましたし、それは相手が良かったからというわけではなくて、自分たちでなかなか自分たちのペースを作り出せなかったですね」

 -その中で先制点をあの時間に取れたのは大きかったのでは?

 「まぁそうですね…まぁ僕らが関わってないといえば関わってない…なんていうんですかね、関わってなくはない。あそこでもう完全に元気くんが狙った時に僕もこぼれて来るところで狙ってましたし、そこからああいう元気くんが裏回って、僕もヒール(パスを)選択して。まぁ失敗にはなりましたけど、結果論でああいう形で味方もついてきてて、カウンターで点になるというのは、そこもひとつ大きかったかなと思いますけどね」

 -(宇佐美くんから原口くんへのパス交換が)うまくいったら…。

 「まぁ結果論ですから。あれがうまくいったらあそこでヒール選択したのも悪くなかった、ってなりますし。まぁでも僕らの最初の勢いも大事でしたし、そのあとにしっかりチームメイトが2~3人、後ろからついてきてて、そういう少ないパスでゴールに繋げられたのは良かったかなと思います」

 -得点シーンについて。

 「いや、もうパスが素晴らしかったので、あとはもう思いっきり蹴り込む。相手の1人目(DF)の股は見えたので、ここを通して逆行こうと思ったら…キーパーの、股(の下)だった?」

 -キーパーも股下だった。

 「落ち着いてましたし、割と走って見てる時に、絶対足開くやろなと思ってましたので。ここ(DF)の股は意識してましたけど、キーパーの股までは意識してなかったですけど」

 -あの時間でも冷静だった。

 「そうですね、割と今日あんま走ってないかもしれないですけど、でも最後のあの展開でもしっかり落ち着いて決めれるところとか、あそこにしっかりボール呼び込めるところはコンディションも上がってる証拠なのかなと思います」

 -4試合連続得点。完全にノってる。

 「今日こそは(ゴールを決められ)ないと思ってましたけどね」

 -いつかは途切れると?

 「いつも思ってますよ。2試合連続って言われ方をした時から、『今日こそ止まる』って思ってたし、今日も『今日こそ止まる』って思ってたし。元気くんとも話してて、今日も取るんじゃねみたいなことを言われましたけど、今日こそ止まるっていう…勝てればいいって話してて。そう言う時の方が入ったりするし、個人としてやることは、今日もボールは来てないですけど、しっかり元気くんが一人で単独で行った時とか、まぁ元気くんについてくランをしてたりとか、そういう可能性を作り出す動きというか、ポジショニングはしてたつもりではいるので、それの繰り返しが最後に実ったかなと思います」

 -取れてない時より余裕があるように感じられるが。

 「いや、でもほんまに変わらないですけどね。その可能性を増やしていくポジショニングということだけ意識してて。特に今、右で仕留められる…左だとカットインして一動作いりますけど、右やったら持ってちょっと外したらシュート、とかっていうシーンが増えてくるので。だからまぁ今もうキックもすごいフィーリングいいですし、そこが一番大きいですかね。キックのフィーリングが良いので、迷わず打てたりとか、落ち着いて狙えるっていうのが一番大きいかなと」

 -宇佐美くんの1点がなかったら引き分けだったかもしれない。

 「あの1点がなかったら、多分1-0で勝ってたと思います。あの1点を入れたから、こうやってなっちゃって。どっちにしろ勝てたので良かったです」

 -今日は2ボランチではなかった。

 「今日は4-1-4-1でやるなかで、試合前にボジェクを(最終ラインまで)落としてやるとか、ビルドアップの時はそうしようって話をしてたし。それだけでなく普通に4-1-4-1でまわしてもいいけど、ボジェが降りたら、3対2で数的有利ができるわけなので、そうしたらどんどん一個一個、数的有利が起きていくっていうやり方でやってましたけど。でも彼から左への配球っていうのは今日は多かったし、前半はほんと左くらいしか突破口がない…元気くんくらいしか突破口はなかったので、そこにうまく便乗していこうっていう。元気くんに寄っていって、って意識はしてましたけど」

-代表発表もまもなく。

 「まぁ気にしてないです。選ばれればもちろんベストを尽くしますし、選ばれなければ出産に立ち会うまでです」

(鈴木智貴通信員)