フローニンゲンMF堂安律(19)が強豪相手にフル出場で奮闘した。1点リードの前半17分、スルーパスで好機を演出。同37分にはペナルティーエリア左外からミドルシュートを放ち、相手の脅威となった。

 だが、後半開始直後に相手の膝が顔に入り頭から落下。約2分間地面に横たわった。堂安は試合後「今も頭が痛くて、あまり覚えていない」とつらそうに話した。立ち上がった後は1度ピッチの外へ出るが、すぐにピッチに戻り後半4分からプレーを開始。同7分には中央でボールを受け、直接右サイドへ展開するなど、攻撃の起点となった。

 この日は、同サイドでアヤックスのアルゼンチン代表DFニコラス・タリアフィコと対戦。3月の国際Aマッチ期間にアルゼンチン対スペインの試合を最前列で観戦していた堂安は、左サイドバックとして先発していたタリアフィコのプレーに感銘を受けていた。それでもこの日、実際に対戦してみて「出足は速かったけど、逆にこれが世界なら自分が劣っているというところはなかった」と手応えを得た。

 強豪アヤックス相手でスタンドは超満員。試合はフローニンゲンが前半に1点先制し、押し込む展開が続いたが、後半に2失点して逆転負けだった。激しい球際の攻防と、速い展開で堂安は「きつかった。2点目を取れなかったのが痛かった。前半はパーフェクト。アヤックス相手で点を取りたかった」。キリストが復活した日とされ、キリスト教では重要な記念日のイースター(復活祭)に行われた一戦は熱い戦いとなった。