W杯開幕から5日間で、日本国内で最も視聴率を獲得したのは「アルゼンチン-アイスランド」の12・4%だった。

 日本時間で茶の間で最もテレビが見られる土曜午後10時のキックオフ。通常はビートたけしが出演するTBSの情報番組「情報7daysニュースキャスター」が視聴率15%前後を取っているが、この日はアルゼンチンの世界的スター、FWメッシが出場するとあり、「情報-」の10・9%を抜き同時間帯トップとなった。NHKの同時間帯の前4週平均は3・6%。一気に3倍以上はねあがったことになる。

 深夜のキックオフで大健闘したのは、1次リーグ屈指の好カードの「スペイン-ポルトガル」。16日土曜の午前3時のキックオフにもかかわらず、5・1%だった。番組視聴占拠率は46・0%で、テレビを視聴していた約半分が、このカードを観戦していたことになる。逆にRマドリードのGKナバスが出場した「コスタリカ-セルビア」は17日日曜の午後9時のキックオフと、高視聴率が見込まれたが7・7%にとどまった。同日の午後8時からはいつも通り日本テレビの独壇場。「世界の果てまでイッテQ!」が21・5%、日本テレビ「行列のできる法律相談所」が12・2%で時間帯トップは譲らなかった。

 あるテレビ関係者は「視聴率は想定内。特に金曜、土曜の深夜の試合は期待できるが、スペインとポルトガルの試合はかなり数字を取ったと思う」と話す。前回のブラジル大会も、午前5時放送の決勝「ドイツ-アルゼンチン」が18・8%を取るなど、1次リーグより決勝トーナメントが進むにつれ視聴率も上がるという。関係者は「決勝トーナメントの週末が期待できる」と話した。