日本代表のレスターFW岡崎慎司(32)が欧州4大リーグ制覇を念頭に、19年のシーズンオフにスペインリーグか、セリエAにチャレンジする考えを示した。28日、新シーズンに備え羽田空港からロンドンへ出発。レスターとの契約は19年6月まで。レベルの高いリーグでプレーを続けることで、その先には22年ワールドカップ(W杯)カタール大会も見据えている。

 W杯では故障とも闘いながら、自身3度目のW杯を経験した。本田、長谷部が代表引退宣言する一方で、岡崎は「人それぞれ」と一線を画した。「ヨーロッパのレベルの高いリーグ、4大リーグで結果を出すことで、日本代表としても認めてもらえると思う。次のカタールを目指したい」。

 言葉に力を込めたのが「違う自分を見たい」というフレーズだった。ブンデスリーガではシュツットガルト、マインツでそれぞれ2シーズンを過ごし、レスターに移籍すると、プレミア制覇の歴史的な快挙も経験。そしてさらに新天地を視野に入れる。

 「1年後にどこにいるかは(具体的に)考えることはできないが、プレミアからチャレンジしたい」。さらに「スペインとイタリアのどっちとは今は分かりません。それぞれのリーグによって特徴も違うので、そういうところでどこまでやれるか。32歳は、何かをすることに臆する年齢。しかし、現状維持を選択した時点で、実質的にはレベルが下がる」とし、4大リーグでの成長を目指す。

 W杯後の休養期間には、交流の深い乾と温泉に出かけ、体を休めながらスペインリーグの特徴などを聞き「違う自分を見る」ための参考にしている。もともと4大リーグ全部を経験したいという壮大なプランを持っていた。その思いは今も変わらない。

 「今はカウンターが主流ですが、それを覆す戦術もいずれ出てくる。そのせめぎ合いの中で、柔軟に対応できるようになりたい」。3度目のW杯が、岡崎の進化を後押ししている。【井上真】