セリエAの新シーズンは18日(日本時間19日)にキエボ-ユベントス戦で開幕し、レアル・マドリードからユベントスへ移籍したポルトガル代表FWロナウドがいきなり登場する。優勝争いも8連覇を目指すユーベが中心になりそうだが、他クラブも監督交代や積極補強で対抗。現時点で日本選手は不在のリーグだが、さまざまな話題を提供してくれそうだ。また、高速道路の高架橋が崩落して多数の死傷者が出たジェノバを本拠とするジェノア、サンプドリアの初戦は延期されることになった。

 世界中を驚かせたロナウドの獲得はユベントスにとって、8連覇と同時に95-96年以来の欧州CL制覇を渇望してのこと。アレグリ監督は今夏にRマドリードの誘いを断って残留した。まずはロナルド加入によるチームの浮かれ気分を断ち切り、試合に集中させることが課題となるだろう。

 昨季終盤までユーベと激闘を続けたナポリは、新たにアンチェロッティ監督の指揮で再出発する。プレシーズンは相手のサイド攻撃に対応できず、好結果を出せなかった。各国リーグ優勝および3度の欧州CL優勝の経験を持つ同監督が、どう立て直してくるか。

 インテルは精力的な補強でチームを完璧なものにしつつある。デフライ、ポリターノ、アサモア、ナインゴランら実力派を獲得。W杯準優勝のクロアチア代表DFブルサリコをセリエAに復帰させた。特にラウターロが初の欧州舞台で、どれだけ得点力を発揮できるか期待される。

 2季連続6位と苦戦したACミランはオーナーが代わり、レオナルド氏とマルディーニ氏が幹部として古巣に戻ってチームの復興に着手。不要な選手を次々に放出し、得点力あるイグアインと将来有望なDFカルダーラをユーベから獲得した。ここからはガットゥーゾ監督の手腕次第だ。

 また、昨季セリエBベネツィアで指導力が認められたフィリッポ・インザーギ氏がボローニャの監督に就任。弟シモーネはラツィオの監督として欧州リーグに出場する実力派となっており、セリエAで兄弟監督のダービーが見られるのも興味深い。昇格組では、1年ごとに下部リーグを上り詰めてきたパルマがセリエAに復帰した。(波平千種通信員)