ヘタフェの日本代表MF柴崎岳(26)が、敵地サンティアゴ・ベルナベウで行われた今季開幕、Rマドリード戦にフル出場を果たした。柴崎は見せ場をつくれず、チームも0-2で敗れた。

 ヘタフェは4-1-4-1の布陣。中盤左から二枚目でプレーをしていた柴崎だが、前半はチームの出来にリンクするようにボールが回ってこず消えている時間が長かった。前半21分にはスルーパスを出すもののFWホルヘ・モリーナには届かなかった。

 後半にポジションを左サイドに移すと、少しだけボールに触れる回数も増えゴール前でのプレーも見せられるようになった。6分、ゴール前でボールをキープ、シュートも打てたが味方にパスした。13分、トラップした勢いのままペナルティーエリア内に入るがシュートは打てなかった。45分、左サイドからFKをゴール前へ蹴るが、DFにクリアされた。アディショナルタイム2分、シュートを打ったがDFに阻まれた。結局この日放ったシュートは1本だけ。攻撃的な選手として期待された役目は果たせなかった。

 試合は前半20分、RマドリードがMFベイルのクロスボールを入れると、GKがパンチングでクリアしたボールをDFカルバハルが頭で押し込み、先取点を挙げた。さらに後半6分、ボールを奪ったMFアセンシオが左サイドからグラウンダーのクロスボールを送り、ベイルが左足で追加点で決めた。前半のボール支配率はRマドリードが83%を記録したように、スコア以上の完敗だった。

 試合後、柴崎はミックスゾーンに現れずコメントは残さなかった。

 ヘタフェのボルダラス監督は「もっと多くのことを期待していた。結果だけでなくプレーのイメージに対してもだ。この試合に向けて1週間取り組んできたが、ほぼ取り組んだものを出すことが出来なかった。失点場面であまりにも簡単にやらせすぎた」と話した。(山本孔一通信員)