開幕戦でフランクフルト(ドイツ)MF長谷部誠(34)はDF酒井宏樹(28)のマルセイユ(フランス)戦にフル出場し、2-1の勝利に貢献した。長谷部は8月18日のドイツ杯以来の公式戦出場だった。酒井宏は出番がなく、日本人対決はならなかった。

久々に出番が回ってきた長谷部が、ベテランらしいプレーで難しい試合を白星につなげた。相手は前回大会準優勝の実力チーム。この日は昨季大会でマルセイユのサポーターが問題行動を起こしたため、無観客試合という異様なムードだった。さらに1-1で迎えた後半14分に味方DFが2回目の警告で退場となり、数的不利に立った。

そんな中「自分のところでボールを落ち着かせて、ということを考えてプレーした。ある程度はできたかなという感覚もある」。中盤で攻守のバランスを意識し、チームを支えた。後半44分の劇的ゴールで勝ち越し、チームメートと喜びに浸った。

体調不良などでブンデスリーガは開幕3戦出番なしで、今季公式戦は約1カ月ぶり3回目の出場だった。「数少ない、与えられたチャンスの中で結果を残したい、残さなければ次はないとも思っていたので、結果が出て良かった」と胸をなで下ろした。

ワールドカップ・ロシア大会を区切りに日本代表を引退。それでも「好きでサッカーをやっている。よりうまくなりたいし、より成長したい」と向上心は尽きない。