オーストリア1部でザルツブルクの日本代表FW南野拓実(23)がホームのラピッド・ウィーン戦にフル出場し、前半36分に先制点を決めた。今季リーグ戦2点目で、チームに2-1の勝利と開幕8連勝をもたらした。11日のコスタリカ戦でA代表初ゴールを挙げ、期待が高まる中、調子を上げている。

南野のゴールへの意識が研ぎ澄まされていた。左MFで先発し、試合序盤から積極的にペナルティーエリアへの進入を試みた。前半5分、同16分は惜しくもシュートに至らなかったが、同36分に結果を出した。ゴールに背を向けてボールを受け、ワンタッチで右横に置くと間髪入れずに90度ターンから右足シュート。相手DF4人がいたが、対応できなかった。

「ボックス(ペナルティーエリア)内で足元に止めてシュートモーションに入ったら、DFは難しいと思う。あれはイメージ通りでした。GKもブラインドで反応遅れたし、打ったら何か起こる。良かったと思います」と胸を張った。同時に中盤からドリブルで球を運んでチャンスメーク、相手から何度もボールを奪って守備でも貢献した。

開幕から8戦連続出場(うち先発5戦)。20日の欧州リーグでは途中出場で持ち味を出せず「ここで結果を残さないと、この先の(日本)代表もない」と話しただけに、ゴールが欲しかった。

チームはカップ戦など過密日程が続く。「どっちも試合に出たい。フルで稼働したい。(そのためには)絶対的な、自分が攻撃の軸だと見せないといけないし、その自信はある」。意欲は高まるばかりだ。(中野吉之伴通信員)