17年8月に引退した陸上短距離世界最速の男・ウサイン・ボルト氏(32=ジャマイカ)が来日し12日、フランスのシャンパンメーカー「メゾン マム」が東京・六本木ヒルズに期間限定でオープンした「シャンパン バー マムクラブ」に登場した。

ボルト氏は、練習参加していたオーストラリアAリーグのセントラルコーストから2日に契約を結ばないと発表されたばかりで「まだ次の目的地は決定していない」と正直に明かした。その上で「もちろん、次のチャレンジというのは、本当に私にとって大きなチャレンジだけれども、場所についてはチャンスを待っているところです」と、プロサッカー選手になることを諦めておらず、次の練習参加先を探していることを示唆した。

ボルト氏は、現役だった16年11月に1827年(文政10)創業のフランス最大のシャンパンメーカー「メゾン マム」のチーフ・エンターテイメント・オフィサー(CEO)に就任。17年11月に六本木で行われたイベントに続き、緊急来日した。サッカーについて聞かれると「サッカーの方は続けている。たくさん、学ぶことが出来たし、私にとって本当に新しい挑戦。頑張っているところ。とてもワクワクしているし、集中している。原動力を感じられる、情熱を持っているのがサッカー」と語った。

セントラルコーストとの契約はかなわなかったが「陸上競技でも、世界に対して自分の能力を証明できたように、次はサッカーで絶対に世界に自分の実力を証明したい。とてもワクワクするし、本気になれば何でも出来ると信じている」と胸を張った。

「シャンパン バー マムクラブ」には、ボルト氏が9月12日にパリで、航空機内で再現されたほぼ無重力の空間で、あおむけに浮かびながらシャンパンを飲む体験を披露したことで話題となった、宇宙飛行士や宇宙旅行者が無重力の中でシャンパンを楽しめるよう開発されたボトル「マム グラン コルドン ステラ」が日本で初めて展示された。ボルト氏が無重力体験した時の動画、ボルト氏が真っ赤なコートを着て真っ白なボールをリフティングする動画も流された。【村上幸将】