古巣エイバルとの対戦となったベティスMF乾貴士だが、ベンチ入りしたものの出場機会には恵まれなかった。

前半21分、ベティスFWサナブリアが先制。後半27分にエイバルMFオレジャナのPKで同点とされ、試合はそのまま終了した。

試合後はエイバルの選手らと談笑し、特に仲の良かったMFペーニャとはハグを交わして再会を喜んだ。「知っている選手ばかりなので懐かしい。落ち着くというか、家族みたいな感じでしたね。半年前ですけど」と乾。苦しい展開で引き分けた試合については、「1-1は悪くないと思うし、勝ち点1をとれたのはプラスに捉えていいと思います」と話した。

この日は年内最後の試合だった。18年はW杯ロシア大会で活躍し、ベティスへの移籍も経験するなど、転機の年になった。移籍後は出番があったりなかったりという状況で、「なかなかこの半年は苦しかったです」。「W杯までは、自分の実力からすると出来過ぎなくらい良いことがありすぎたので、実力以外のものが出過ぎたのが返ってきているのかなと。W杯を含めていい1年になりましたし、こういう苦しい時期もあっても仕方ないのかなと思います」と、出場機会に恵まれない現状を受け入れた。

その上で「なんとか試合に出られるようにしなければならない。今日みたいに1-1で出番がないのは、信頼のなさ。勝ちに行っている試合で、交代でサイドバックの選手を起用されるのは、信頼されていないということなので、その評価を覆さないと出られないと思うので、しっかりやっていきたい」と話し、前を向いた。(山本孔一通信員)