レアル・マドリードはホームでRソシエダードに0-2で敗れた。その後に首位バルセロナが2-1でヘタフェを下したため、レアルはバルサに勝ち点10差の5位となった。

前戦でビリャレアルと引き分け、勝利だけでなくファンを納得させるパフォーマンスが必要だったレアルだが、開始早々前半3分に失点する。カゼミロがミケル・メリーノをペナルティーエリア内で倒してPKを献上、これをビリアン・ホセにゴール中央に決められた。

すぐさま反撃に出るが、先発出場を果たしたビニシウスがつくるチャンスはことごとく最後のプレーの精度を欠いてネットを揺らすことができない。前半9分にベンゼマがビニシウスの落としから放ったシュートはゴール右に外れ、同13分にはビニシウス自らが抜け出して放ったシュートは力なく、GKに阻まれた。

前半45分、クロースの折り返しを受けたバスケスのクロス性のシュートもゴールポスト左をたたいた。

後半試合は荒れたものとなった。後半2分からレアルは3連続でチャンスをつかむがゴールは割れない。ソラリ監督はイスコを投入して流れを変えようとするが、投入直後の同16分にバスケスが2枚目のイエローカードで退場となる。

同20分、ビニシウスがペナルティーエリア内で相手GKに倒されるが、審判は流し、スタンドからは不満のブーイングを飛んだ。焦りが出てきた同38分、決定的な失点を喫する。ビリアン・ホセのクロスにフリーだったパルドが頭で合わせられて2失点目。スタジアムは静寂に包まれた後、すぐにペレス会長辞任を訴える声が響き、人々は試合終了の笛の前に家路へついた。

試合後、ソラリ監督はビニシウスが倒された場面について「もし確信がないのであれば相談することができる。それがVARを使う理由であり、信じる理由だ。それができないのであれば使う理由がなくなる」と話した。ビニシウス本人も「試合後に映像を見たけど、明らかなPKだった」と不満げ。セルヒオラモスは「明らかなPK。スキャンダルだ。少なくとも笛を吹いて、確認すべきだ」とした。一方、モドリッチは「概ねが自分たちのレベルにない。まったくうまくいっていない」とチーム内の問題に言及した。(山本孔一通信員)