【イスタンブール(トルコ)25日(日本時間26日)=オルムシュ由香通信員】トルコ1部ベシクタシュのMF香川真司(29)が、移籍後初先発で初アシストをマークした。

ホームのフェネルバフチェ戦にトップ下で出場し、2-0の前半ロスタイムに元トルコ代表FWユルマズの得点をお膳立て。パス成功率など4部門でチーム最多を記録した。一方でチームは後半に追いつかれて3-3。ドルトムントから期限付き加入した後の連勝は3で止まった。

超満員のイスタンブール・ダービーで香川が躍動した。今節で唯一、月曜日の午後9時キックオフに設定された一戦。その前半ロスタイムに期待に応えた。センターライン手前から1トップのユルマズへ強めのスルーパス。フェネルバフチェDF2人の裏に通すと、ユルマズが追いつき、前進し、右足ループシュートを決めた。

絶好の位置への配球に「いい選択ができた」と納得。約4万2000人のサポーターを喜ばせた。

リーグ戦の先発はドルトムント時代の昨年9月以来で「どうウオーミングアップしようかな…慣れてなくて」。自虐で笑わせながらも「非常に新鮮」と燃え、半年間のブランクも気にせず初アシストを決めた。後半40分に退いたが、移籍後4戦目にして最長の85分間プレー。データ会社Optaのツイッターによると、パス成功率(88%)敵陣パス成功率(87%)クロス(7回)ドリブル(5回)の4部門でチーム1位に。本人も「良いものは残せた」と初先発の期待に応えた。

ただ、初めて勝てなかった。攻撃面では「詩のようなプレーで魅せた」(beIN sports)ものの、守備面ではギュネシュ監督を満足させられず。今季は14位に沈むフェネルバフチェに3-0から追いつかれ、勝ち点2を失った。「勝たなきゃいけない試合だったので受け入れがたい」と納得はできなかった。

それでもプレー時間は着実に伸びており「個人的にはもっと良くなる」。首位バシャクシェヒルとの勝ち点11差を詰められず「チームとして、どう戦っていくのか見せていかないと」と指摘したのは、チームを引っ張る覚悟の表れだった。