日本代表MF乾貴士(30)は古巣エイバルからゴールを奪った。

後半13分、自陣で相手コーナーキックのこぼれ球を拾うと、ワンタッチではたいてFWジョニーへパス。ジョニーがドリブルで持ち上がると同時に前線へ走り込み、ペナルティーエリアに進入したところでスルーパスを受けると、相手GKをフェイントでかわして、角度のないところから右足でシュートを決めた。

「GKを見たというより、相手DFがボルハ(中央にいたアラベスFWバストン)についてたので、出せないと思って止めた。そしたらGKが動いていて、ゴールが空いた」

本拠地での初ゴールに喜びを爆発させた。

しかしその後アラベスに追い付かれ、試合は引き分けに終わった。乾はフル出場。試合後は古巣エイバルの選手らと笑顔で抱擁を交わし、FWシャルレスとはユニホームを交換した。試合について乾は「難しい相手なので、古巣相手とかだけでなくすごくいいチーム、いい相手なので、勝ち点1だったけど悪くはないと思うし、いい試合はできたと思う」とコメントした。

ゴール後は、エイバルのメンディリバル監督に謝罪に行く場面も。

同監督は「タカはいいやつだよ。日本人だがとても気さく。彼の冗談を理解しないとね。ゴールを決めた後、謝ってきた…じゃ、ゴールを決めるな(笑)自分たちはとても良い関係だし、これからもその関係は続いていくだろう。いいやつだし、ビトリアでも試合に出るだろう。アラベスでもう2点を決めているし、エイバルのときよりも得点をしている。多分、ベティスで何かを覚えたのだろう。いや、ベティスでは試合に出ていなかった。多分エイバルで学んだことがプレーに出たんだろう(笑)」と冗談交じりに話した。(山本孔一通信員)