日本代表に初選出されたシントトロイデンFW鎌田大地(22)は、リーグ最終節となるホームでのゲンク戦にフル出場したが、無得点に終わった。

チームの0-2で完敗して7位。勝てば1~6位で行われる上位プレーオフ(PO)に進出できたが、下位PO(7~15位)に回ることになった。

鎌田はリーグ戦で12得点を挙げたことが評価され、日本代表に初招集された。だが、以前から日本代表について「入りたい場所」と話しながらも「(日本代表に入るより、まずは)チームで良いプレーをしたいという気持ちのほうが大きいです」と話していた。日本代表のためのクラブではなく、クラブでの活躍の先に日本代表があると、クラブでのプレーを第一に考えて目先の試合に集中していた。

それだけに「誰よりも上位POに行きたいと思っていた。僕のサッカー人生を考えると、絶対に行きたかったです」と、大一番を強い気持ちで臨んだ試合だった。だが、結果は敗戦。自身もゴールを奪えず、チームを勝利に導けず、試合終了後、ベンチに座ったまま動けなかった。「すぐには(気持ちを)切り替えられないと思います。僕自身、上位POに行くことに、すごくかけていましたし、正直、今は気持ちの表現がわからないです。すごい残念です。すごく大きなものを失った感じです」とショックを隠しきれなかった。

試合翌日には日本代表に合流する。「しっかりと切り替えてやらないと駄目だと思います」と自身に言い聞かせるように語った。下位プレーオフへの出場により、鎌田にとっては日本代表だけが自身の評価を上げるためのアピールの場になったと感じている。「下位プレーオフに回ったので、代表でどれだけいいプレーが出来るかも、僕のこれから(のサッカー人生)にとって大事になってくると思う。しっかりそこは切り替えたい。代表は良い自分を出せるようにやっていきたいです」。失意の中でスタートする初めての日本代表となったが、巻き返しを誓った。