MF長谷部誠(35)が所属するフランクフルトが、4強入りを果たした。

1980年に前身のUEFA杯を優勝して以来となる39年ぶりの準決勝に、選手や監督だけでなく、サポーターも喜びを爆発させた。中でも、ゴール裏を陣取る熱狂的なサポーターは、試合終了の笛が鳴ると同時に観客席から飛び出し、約100人以上がピッチめがけて走りだした。

上半身裸で入れ墨が入っている大男らが一気に押し寄せ、興奮のあまりゴール裏にある広告の電光掲示板までなぎ倒した。ピッチに乱入して騒然となるかと思われたが、倒れた電光掲示板の上でストップ。約1メートル先にゴールラインがあり、ピッチとは目と鼻の先に迫っていたが、立ち入ることはせず。ピッチサイドから鬼の形相で選手らにガッツポーズを何度も繰り返した。

選手らも熱すぎるサポーターに向かってガッツポーズで応えた。選手に接触せず、最大限のリスペクトを示したサポーターにフュッター監督は「サポーターの声援が力になった。ここまで勝ち上がれたのは、彼らが重要な役割を担ってくれたからだ。12番目の選手だ」と感謝を述べた。

主将を務めるDFアブラハムも「このクラブとサポーターのためにプレーすることは最高の気分だ」と話せば、MFガジノビッチの「今日のようなパフォーマンスができたのは、素晴らしいチーム、言葉では言い表せない(ほど熱狂的な)サポーター、コーチングスタッフの存在が最大の要因だ」と、サポーターについて言及。チームとサポーターが一体となって勝ち取った準々決勝進出だった。