バルセロナ(スペイン)が本拠地「カンプノウ」で、プレミアリーグで優勝を争うリバプール(イングランド)を3-0で粉砕し、優勝を飾った2014-15年シーズン以来の決勝進出に大きく前進した。

主将のアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(31)が2得点を挙げてクラブ通算600得点を記録。FWスアレスの先制点は、現行の欧州CLクラブ通算500得点目と記録ずくめ試合となった。第2戦は7日、リバプールのホームで行われる。

メッシがまたしても異次元のパフォーマンスを披露した。2-0の後半37分、ゴール正面約30メートルの直接FK。距離のある位置からだったが、利き足の左足でボールを蹴ると、スピードとコース、これ以上ない軌道でゴール左上を通過してネットを揺らした。バルベルデ監督は「レオ(メッシ)には常に驚かされているよ。距離のあるFKだったから狙うか分からなかった。理解不能だよ」と脱帽した。敵将のクロップ監督ですら「あのFKは防ぎようがない。なんてシュートだ」とお手上げ状態だった。

だが、当の本人は「入った瞬間はきれいだったけど、コーナーに突き刺さったのはラッキーだよ」と、誰もが驚くスーパーゴールにも謙虚に話した。1-0の後半30分にもクロスバーの跳ね返りを落ち着いて決めており、大事な大一番で2得点。欧州CL通算112得点目が、クラブ通算600得点目のメモリアルゴールとなった。

この日の2得点で今大会では12点目として、得点ランキング独走(2位はレバンドフスキの8得点)。4季ぶり6度目の得点王を濃厚とした。個人記録が注目された試合にも「結果には満足している。重要なのは失点しないこと。いいアドバンテージを得た」と、主将らしくチームについてのコメントを発した。

目指すは個人の記録より、リーグ戦と欧州CL、国王杯の3冠獲得だ。すでにリーグ戦は優勝を決めており、残りは決勝進出に王手をかけて欧州CLと、決勝進出を決めている国王杯。2014-15年シーズン以来の3冠が近づいている。だが「まだ(決勝進出が)決まったわけではない」。浮かれることなく、主将としてチームの目標達成へ導く。