スペイン1部の名門レアル・マドリードへ完全移籍が決まった日本代表MF久保建英(18)が、プレシーズンの7月にトップチームに同行して北米ツアーに参加する見通しとなった。4日、スペイン紙マルカ(電子版)が報じた。今季はBチーム(3部相当)のカスティージャでプレーすることが決まっているものの、早ければ3試合を行う同ツアーでデビューする可能性がある。

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世界最高峰のメンバーリストに「Takefusa Kubo」の名があった。マルカによれば、ジダン監督はトップチームの選手26人と下部組織から4人の計30人を、カナダ・モントリオールでの合宿を含めた北米ツアーに連れて行く。久保はトップチームの1人として参加することになるという。スペイン代表DFセルヒオラモス、クロアチア代表で18年バロンドールのMFモドリッチ、新加入のベルギー代表FWアザール…。そうそうたるメンバーの中に名を連ねた。

モントリオールでの合宿後には、米国で親善試合が3戦行われる。現地時間20日にバイエルン・ミュンヘン、同23日にアーセナル、同26日にAマドリードと、いずれも世界トップクラスのクラブとの対戦が待つ。

期待を持って久保を注視するのは、何を隠そうボスであるジダン監督だという。同行メンバーが指揮官の考えのもとで決まったことからも、現段階で久保のプレーが目に留まっていることは確かだ。昨年は新加入のFWヴィニシウスがこのツアーでデビューを果たし、Bチームでシーズン開幕を迎えてわずか5試合でトップ昇格を果たした。特別な例ではあったが、挑戦のチャンスは久保にも与えられた。

直近に行われた南米選手権(ブラジル)では、本気の南米勢を相手にも引けを取らないプレーを見せ、世界基準であることを実力で証明した。初めてのシーズンでトップ昇格という、常識では考えられないような可能性すら抱かせる。バルセロナからRマドリードという破格のサッカー人生を歩む日本の至宝に、新天地からも期待が寄せられている。