スペイン1部レアル・マドリードFWガレス・ベールの周囲が騒がしくなっている。

20日に米テキサス州ヒューストンで行われたインターナショナル・チャンピオンズ杯の初戦バイエルン・ミュンヘン戦後の記者会見。ベールは試合に出場しなかったが、Rマドリードのジダン監督が「クラブが彼の移籍に取り組んでいるので起用しなかった」とベールの今夏退団の可能性が非常に高いことを明かした。

この発言を受けて翌日、ベールの代理人ジョナサン・バーネット氏は「ジダンは面汚しだ。もしガレス(ベール)が退団するなら、それは彼が望むからであり、ジダンやレアル・マドリードが彼をプッシュするからではない。彼は世界最高の選手の1人であり続けているし、市場価値でトップ5のうちの1人だ。そして彼の将来はビッグクラブにあり続けるだろう」と怒りをあらわにした。

さらに「ガレスの移籍で動いているのは私であり、マドリーはわずかなことしかやっていない」と皮肉を述べつつ、移籍先を探していることを認めていた。

しかし、ベールの年俸は手取り1450万ユーロ(約17億5000万円)と非常に高額であり、その金額を支払えるクラブは世界中でもほとんど存在しない。そんな中、古巣のトッテナムへの復帰のうわさも出ているが、監督のマウリシオ・ポチェッティーノは「その件については何も知らない」と答えるに止まっている。

さらにベールにはマンチェスター・Uやパリ・サンジェルマン、Bミュンヘンなどの欧州トップクラブからのオファーも届いているというが、最終的にバーネット氏が見つけた移籍先が中国になる可能性があると22日付のスペイン紙アスが伝えている。

その候補は江蘇蘇寧と北京国安の2クラブ。この中で江蘇蘇寧の親会社はインテルミラノの所有権の70%を保持する蘇寧グループとなっており、中国スーパーリーグで最も経済面にたけたクラブのひとつである。(高橋智行通信員)