バルセロナMF安部裕葵(20)が凱旋(がいせん)した。22日、チェルシー戦に向けて町田市陸上競技場での公式練習に参加。17日にBチームの練習で右腰を打撲したため別メニューとなったが、約6分遅れで姿を現すと、DFピケ、MFブスケツら、世界のトップと同じピッチに立った。公開された冒頭15分は、ゴムチューブを使ったリハビリメニューに専念。チェルシー戦への出場は微妙だが、27日のヴィッセル神戸戦(ノエスタ)を視野に調整している模様だ。

同所での前日会見には、クロアチア代表MFラキティッチ、新加入のフランス代表FWグリーズマンが出席した。ラキティッチは安部の印象について「まだ一緒に練習をしたことはないが、バルセロナに移籍してきたということは良い選手で、加わるだけの能力があるということ」と見解を述べた。続けて「少し内気なところがあるように見えるし、言語の問題もあると思う。でもバルサファミリーとしては歓迎しているし、一緒に質の高いプレーを楽しみたい」と話し、バルセロナ史上初の日本人選手に期待を寄せた。

またこの日、都内で開催されたバルサ財団主催の「ソーシャル・インクルージョン・フェスティバル」で、バルセロナ第1副会長のジョルディ・カルドネル氏(57)が取材に対応。安部について「スピードと確固たる技術がある。『選手が走るのではなくボールを動かす』という、ヨハン・クライフが築いたバルセロナの哲学に合致していると思う」と好印象を抱いていることを明かした。