今夏の移籍市場では、アヤックスからユベントスに移籍したオランダ代表DFマタイス・デリフト、レスターからマンチェスターUにDF史上の最高額で移籍したイングランド代表ハリー・マグワイアなどDFの高額移籍が目立つが、いつの時代も移籍市場で中心となるのはFWだろう。

スペインでも例外ではなく、9月2日に移籍市場が閉じるまで1カ月を切る中、さまざまな動きがあった。

スペイン紙アスは6日、1部リーグに属する各クラブのFW獲得の動きを伝えている。

今夏ここまで20クラブ中17クラブが合計26選手を獲得している一方、ビルバオ、エスパニョール、ビリャレアルだけがFWを1人も補強していない。しかしエスパニョールにはエースのボルハ・イグレシアスにベティス移籍の可能性があるため、移籍が実現した場合、新たなFW探しに動くだろうと、している。

FWを移籍金最高額で獲得したのはAマドリードとバルセロナ。ジョアン・フェリックスがトップの1億2600万ユーロ(約157億5000万円)、アントワーヌ・グリーズマンが2位の1億2000万ユーロ(約150億円)となっている。

FWを最も獲得しているクラブは7年ぶりに1部昇格を果たしたマジョルカ。これまでにパブロ・チャバリア、アンテ・ブディミル、アレックス・アレグリア、イゴール・ズラタノヴィッチの4選手を獲得している。

7選手がスペイン1部のクラブ間移籍、4選手はスペインの下位リーグから移籍して来た。そして15選手がスペイン国外のクラブから入団している。その中でオサスナのアドリアン・ロペス、アラベスのホセルとルーカス・ペレス、グラナダのロベルト・ソルダードは、かつてスペイン1部での経験がある選手たちである。

今夏獲得している全FW26選手の昨シーズンの総得点数は329ゴール。この中で得点トップはセビリアがザルツブルクから獲得したモアネス・ダブールで37ゴール、さらにPSVで32ゴールを決めたルーク・デヨングも補強している。今夏スペイン1部のクラブが獲得したFWの中で30ゴールの大台を超えているのはこの2選手だけであり、セビリアは69ゴールで今夏獲得したFWの合計得点数トップのクラブとなっている。

9月2日に移籍期間まで3週間以上残されており、今後FW陣にさらなる大きな動きがあるだろう。

今夏、1部の各クラブが獲得したFWの昨シーズンの得点ランキングトップ10

<1>モアネス・ダブール(ザルツブルク→セビリア)37ゴール

<2>ルーク・デヨング(PSV→セビリア)32ゴール

<3>ルカ・ヨヴィッチ(フランクフルト→Rマドリード)27ゴール

<4>アントワーヌ・グリーズマン(Aマドリード→バルセロナ)21ゴール

<5>ジョアン・フェリックス(ベンフィカ→Aマドリード)20ゴール

<5>エンリク・ガジェゴ(ウエスカ→ヘタフェ)20ゴール

<7>アレクサンデル・イサク(ドルトムント→ソシエダ)19ゴール

<8>キケ・ゴンサレス(デポルティボ→エイバル)17ゴール

<9>イゴール・ズラタノヴィッチ(ラドニク・スルドゥリツァ→マジョルカ)16ゴール

<10>フアン・ムニョス(アルコルコン→レガネス)14ゴール

(高橋智行通信員)