スペイン1部マジョルカの日本代表MF久保建英(18)が、またひとつ日本サッカー史に残る年少記録を打ち立てた。1日(日本時間2日)のアウェー、バレンシア戦に後半34分から途中出場。18歳2カ月28日でのデビューで、イングランド、ドイツ、イタリア、スペインの欧州4大リーグにおける日本人選手の史上最年少出場記録を打ち立てた。近日中に帰国し、W杯アジア2次予選に向けて、2日に活動をスタートさせる日本代表に合流する。

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久保が、ついにスペインリーグデビューを果たした。2点を追う後半34分に3人目の交代でピッチへ。18歳2カ月28日。これは欧州4大リーグの日本人最年少記録。日本人で最も若くして、大舞台に立った。8月22日に移籍が発表され、翌23日に初めてマジョルカ島での練習に合流したばかり。前節(8月25日)、加入直後のRソシエダード戦はベンチから外れたが、1週間で指揮官の評価を上げ遠征メンバーとベンチ入り。後半にチャンスをつかみ、スペイン1部、日本人11人目の出場選手になった。

今夏移籍したRマドリードではプレシーズンから、トップチームに同行。強化試合4試合に出場した。絶妙なスルーパスなど、銀河系軍団ともいわれる超名門でも、存在感を示した。トップチームのあのジダン監督、Bチームのラウール監督というレジェンドがともに残留を望んだが、高いレベルでより多くの出場機会を得るために期限付き移籍を決断。めまぐるしく変わる環境の中でも、ぶれることなく、実力で出場機会を勝ち取った。

レアルでのトップデビューとなった米国でのBミュンヘン戦後には「世界のトップレベルのクラブなので、みんな当たり前のように速いし、当たり前のようにうまい。それを自分が当たり前にしていかないと」と話していた。まずマジョルカで本格的な第1歩を踏み出した。

すぐ日本代表での新たな挑戦が始まる。近日中に帰国し、5日のキリンチャレンジ杯パラグアイ戦での出場を目指す。6月にデビューしたA代表に、続けて選出された。続く10日のW杯アジア2次予選のミャンマー戦(アウェー)に出場すれば、W杯予選ではこちらも日本人最年少出場となる。数々の年少記録を打ち立て、18歳は圧倒的なスピードで駆け上がる。

◆4大リーグの日本人年少デビュー上位5傑◆

1 久保建英(マジョルカ/スペイン)18歳2カ月28日 19年9月1日

2 丸岡満(ドルトムント/ブンデス)18歳8カ月14日 14年9月20日

3 森本貴幸(カターニア/セリエA)18歳8カ月21日 07年1月28日

4 宮市亮(ボルトン/プレミア)19歳1カ月28日 12年2月11日

5 宇佐美貴史(Bミュンヘン/ブンデス)19歳3カ月7日 11年8月13日