バルセロナやインテルミラノで活躍し、「黒豹(ヒョウ)」の愛称で対戦相手から恐れられた元カメルーン代表FWサミュエル・エトー(38)が6日、自身のインスタグラムで現役引退を表明した。

1996年にレアル・マドリードの下部組織に入団し、マジョルカなどを経て、2004-05年シーズンからバルセロナに移籍。5シーズン在籍して公式戦通算199試合130得点を記録し、リーグ戦3度、国王杯1度、欧州CL2度、スペイン・スーパー杯1度の優勝に貢献。メッシやロナウジーニョの2人と強力3トップを形成して多くのタイトルを勝ち取った。

2009-10年シーズンからインテルミラノに在籍し、移籍1年目でリーグ戦、イタリア杯、欧州CLの3冠を獲得。11年1月からは日本代表DF長友佑都ともプレーした。

その後はチェルシーやエバートンなどでプレーし、2018年8月からカタールSCに在籍したが、今年初めに退団して現役を続けることを表明していたが、無所属が続いていた。

カメルーン代表では、国際Aマッチ118試合で56得点を記録した。同国の史上最年少となる17歳3カ月で1998年W杯フランス大会に出場。2014年ブラジル大会まで5大会連続でW杯に出場した。アフリカ選手権では2000年と2002年に優勝。2000年のシドニー五輪では金メダルを獲得した。

22年間の現役生活に終止符を打ったエトーは、自身のインスタグラムで「終わりだ。新しい挑戦に向かうよ。みんなからの多くの愛に感謝するよ」と記して、現役生活に別れを告げた(高橋智行通信員)