日本代表MF久保建英(18)が所属するマジョルカは、ビルバオとスコアレスドローに終わった。久保は後半途中から出場し、マジョルカでのホームデビュー。PKを獲得するなど存在感を示した。

日本代表に参加していたため招集メンバー入りが懸念されていたが、前節同様にベンチスタートとなった。代表で2試合を行ってから移動を含めて中2日という厳しい日程だったが「厳しいものもあるかなと思いましたが、思っていたよりも体が軽かった」と頼もしく語った。

前半は両チームともあまり大きなチャンスを作ることができずに終了。久保が後半18分にロドリゲスに代わってピッチに入ると、拍手に迎えられた。久保は「ホームでデビューできてとてもうれしいです。ダニ(ロドリゲス)と交代する時の僕へのファンの迎え方にとても感謝しています。現時点で人々が僕をとても愛してくれているので、人々が僕を愛すのをやめないように全ての試合で証明していく必要があります」と振り返った。

最大の見せ場は35分。ペナルティーエリア内の右よりでパスを受けると、巧みなステップで突破を図る。DFをかわしかけたところで倒され、PKを獲得した。しかしアブドンのキックは枠を捉えられず、ゴールとはならなかった。試合後は「僕はPKを蹴らなかったので何も言うことはできません。ゴールを決める時も外す時もあります」と、冷静な口調で話した。

後半ロスタイムには右サイドでボールを受け、DF2人と対峙(たいじ)して反則を獲得。FKからアレグリーアが頭でネットを揺らすも、オフサイドの判定で取り消しになった。試合終了後、判定に不満のあるサポーターから審判団への大ブーイングが起きた。

勝ち点3を得ることはできなかったものの、久保はたしかなインパクトを残した。久保自身も「前回より長い時間プレーする機会を与えてもらったので、その分チームメートのことも徐々に分かってきています。自分にもボールが来るようになってきているので、このまま信頼を勝ち取っていければいいかと思います」と徐々に手応えをつかんでいる様子だった。(高橋智行通信員)