スペインの1部リーグでは昨シーズンよりVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されているが、今シーズンはさらにその力を強めているとスペイン紙アスが17日に報じている。

実際、昨シーズン、VARによる退場者が合計7選手だったのに対して、今シーズンは第4節終了時点ですでに6選手がVARにより退場になっているのである。

その大きな理由は審判技術委員会のベラスコ・カルバージョ会長が今年5月、ラフプレーに対し妥協しないことを警告したためであるという。それにより判定が厳しくなり、リーグ開幕からわずか40試合の間に6選手が退場になる事態が起こっているのである。

中でも厳しくなっているのは背後からのタックル。6人の退場者のうち、モドリッチ(レアル・マドリード)、ホルヘ・モリーナ(ヘタフェ)、ホルヘ・サエンス(セルタ)、ウィリアム・カルヴァーリョ(ベティス)の4選手は相手のアキレス腱(けん)に向かってタックルしたことでVARによりレッドカードをもらっている。

この判定に対し、各クラブは不満を述べており、VARによる今シーズン最初の退場者となったモドリッチは試合後、自身のツイッターで「偶然のアクションによる退場だ…。人生で仲間に対し、あのようなタックルを故意にしたことなどない。全く意図的ではなかった!」とコメントしていた。

(高橋智行通信員)