DF長谷部誠(35)はリベロでフル出場したが、強豪アーセナルに0-3で敗れた。

長谷部は3バックのセンターでフル出場。

前半9分、相手のパスをカットし、そのままダイレクトで味方へパスを通すなど、素晴らしい状況判断を見せていく。

俊足のオバメヤンといった相手の1対1でも簡単に突破を許さず、30分にはターンしようとするオバメヤンの意図を読み切りボールをカット。

前半40分にはサカからボールを奪い取る。

後半16分には左サイドで相手のドリブルをカットし、そのまま攻撃へ転じていった。

ただ、チームが攻守の切り替えで穴が生じつづけていくと、スピードのある相手の攻撃に押し込まれ、ピンチが連続で生まれる時間帯もあった。

試合後の長谷部の一問一答は次の通り。(中野吉之伴通信員)

   ◇    ◇

-悔しい敗戦、完敗だった?

「うーん…、結果だけ見れば完敗でしたし、うーん、試合内容を見ればもちろん自分たちにも大きなチャンスはあったし、大きいというか十分なチャンスはあったし、考えれば。もちろん間違いなくアーセナルは試合巧者だったし、1・5軍くらいの、ローテーションしながらって感じでしたけど。最後決めるって点では相手の方が間違いなく上だったし、最後のところを取るとか、ゴールを取られないっていうところが今ちょっと欠けているかなって思います」

-1人退場になった。審判の判定もちょっと「ん?」っていうのが多かった

「うーん、そうですね、そういう細かいところを言ったらね、判定のところでホームゲームって感じはしなかったですけどね。全体を通して言えば、レフェリーどうこうより自分たちが今日のようなゲームを勝てるか、ものにできるかっていう点でまだまだ未熟さを感じますけどね」

-長谷部選手自身は落ち着いてプレーできていた印象。ビルドアップの場面でいい縦パスも多かった

「うーん、まあプレッシャーが僕のところにそんなにかかっていなくて。途中から相手もかけだしたんですけど。言えば正直相手も守備の部分でそんなに組織立っていなかったんで、自分たちがしっかりつないで、ミス無くつないでってできていれば、相手の穴っていうのはあったんで、それを有効活用できなかった、後ろからいい形で行けても最後のところで決めきれなかったり。そういうのは結構あったんで。そうですね、こういう時、チームが苦しい時に自分がどれだけ、組み立てもそうだし、失点しないっていうところができるかっていうのは後ろの選手としては、もう少しやっていかないとなっていう風には思います」

-決めきれなかった部分やうまくいかなかった部分は何が問題だったか

「うーん、まだ新しい選手たちが入ってきて、実際あんまり試合ができていない中でまだまだ去年のようなあうんの呼吸というか、そういうものもちょっと見えていないし、まあもちろん試合をやっていけばその辺もあってくるとは思うんで、まあ時間が必要かなとは思いますけど」

-ゲームプランとしては長身のバス・ドストをターゲットにして、という感じだったか?

「組み立てのところで当てるよりは、どっちかというとセンタリングから彼、ボックス内で点を取れる選手なんで、そこをっていうのはあったんですけど、いいセンタリングが入らなかったりっていうのは今日実際問題点としてあるかなって思いますね」

-アーセナルのセンターバックもしっかりと跳ね返していた

「そうですね、結局自分たちも崩せていても最後のところでやられてくれないっていうのは、やっぱりこういう固いなっていう。アーセナルのようなクラブだなっていうのはやっていて感じました」

-アーセナルは去年のファイナリスト。気負いとかは多少あったりしたのか?

「いや、特には無ですね。逆になんかあのー、ヨーロッパリーグのグループリーグ1戦目ってことで、少しフワッと(試合に)入った感じがあったし、スタジアムの雰囲気もそうだったし。そういうところは自分たちがもっと試合に気持ちを持っていく。もっともっと集中していかないとだと思うし、その辺が足りなかったなって思いますけどね」

-今日の試合で逆にポジティブな点は?

「ポジティブな部分は、もちろん、ゲームの組み立ての部分でまあ良くなってはいるんですけど、ただそれだけじゃサッカーは勝てないし、小さなミスとかそういうのも多いし。まあそういうところは上げていかないとリーグでもヨーロッパリーグでも勝っていけないかなって思います」