ザルツブルク(オーストリア)のジェシー・マーシュ監督(45)の熱血スピーチが、所属する日本代表MF南野拓実ら選手を奮い立たせ、王者リバプール(イングランド)を苦しめたと、英紙デーリーメール電子版が報じた。

2日の欧州CL1次リーグで、ザルツブルクは敵地「アンフィールド」で昨季覇者リバプールと対戦。3点を先行されるなど、1-3で前半を折り返した。ふがいない戦いに米国人指揮官はロッカールームで身ぶり手ぶりを交えて選手たちに“喝”を送った。クラブ公式ツイッターが動画をアップ。「最初に、いくつファウルした。たった2つだぞ」。肘を振りかざすジェスチャーで、おとなしいプレーに終始した選手に訴えた。

ここからさらにヒートアップ。何度も拳を突き上げながら「これは親善試合ではないぞ。チャンピオンズリーグだ。もっと体を張れ。(相手DF)ファンダイクにもっと立ち向かえ。リスペクトしすぎだ。彼らは強いか? そうだ。だが、タックルもせず、戦いもせずに良い試合ができると思うか? 彼らに我々が戦いに来ていることを分からせる必要がある」と、猛ゲキで選手たちに奮起を促した。

最後に「やり返すぞ。自信と意思を持ってピッチに立て。彼らが強いことは分かった。だが、戦うんだ。試合に命を吹き込め。自信を持て。恐れるな。それだけだ。さあ行くぞ。もっと出来ることがあるはずだ」と送り出した。

その後、南野の1得点1アシストで一時、3-3の同点に追いついた。アウェーまで駆けつけたサポーターと喜んでいる選手たちの輪に、マーシュ監督も喜びを爆発させて加わった。直後に1点を奪われて3-4で敗れたが、指揮官の熱い思いが選手たちに伝わり、王者を苦しめたことは間違いない。