サラゴサに所属する香川真司の同僚であるMFパプナシュヴィリとポンボに今冬の移籍市場で退団の可能性があると、スペイン紙アスが26日に報じている。

クラブのスポーツディレクター、ラロ・アランテギ氏が1週間前、今冬の移籍市場で選手放出はないと語ったばかりであったが、サラゴサはビクトル・フェルナンデス監督の求めるタイプの異なるMFを獲得するため、サラリーキャップ制(移籍金の減価償却費及び選手年俸)に違反しないためにはパプナシュヴィリとポンボの売却が必要になるという。

クラブには現在、新たに選手獲得に費やせる資金が約2700万円しか残されていないが、FW獲得が最優先事項になっているためである。

2017年夏にサラゴサへ入団したパプナシュヴィリの契約は2022年までとなっている。初年度は公式戦31試合に出場し8得点と上々の成績を残したが、昨シーズンは足首のけがに苦しみ、今シーズンもスタメンを取れていない。すでにパプナシュヴィリの代理人が動いており、ロシアのクラブに移籍する可能性があるとのことだ。

ポンボは9月に2023年までの契約更新を行い、給与面が大幅にアップしているが、クラブの期待するパフォーマンスを見せられておらず、前節ラージョ・バジェカーノ戦ではビクトル・フェルナンデス監督の判断により招集外となった。

その他、アス紙は可能性が非常に低いとしながらも、パプナシュヴィリやポンボと同じ理由で、サラゴサで心臓病により無期限活動停止中のドゥワメナに次ぐ高給取りの香川退団というオプションがあることも伝えている。

ビクトル・フェルナンデス監督はシーズン開幕から香川に全幅の信頼を寄せているが、同紙は入団当初の期待に応えられていないこと、そしてプアードの新加入により重要性が薄まる可能性があることを理由に挙げている。

香川のサラゴサとの契約は2021年までとなっており、本人に退団の意思はないが、興味深いオファーがあった場合、将来はどうなるかは分からないとのことである。

サラゴサが今冬の移籍市場で獲得を目指すのはセンターFWとフィジカル面と技術面に優れたMFの2選手。そして現在、アトレチコ・マドリードのBチームに所属するFWダリオ・ポベダが獲得の有力候補となっている。前節グラナダ戦ですでにトップチームでデビューを果たしたばかりの逸材である。

(高橋智行通信員)