イングランド・プレミアリーグの名門リバプールに加入したFW南野拓実(24)がデビューし、無得点ながらもチームに勝利をもたらした。昨年12月のクラブW杯も制した欧州王者の一員となり、背番号18のユニホームでホームのアンフィールドのピッチで先発。得点に絡めず、後半25分で途中交代したものの、前半34分には左クロスにヘッドで合わせようと試みるなど、早くもチームにフィットしている動きもみせた。

大みそかにチームに合流し練習に初参加し、全体練習も3回程度という中での新天地での初陣。それでも緊張感とは無縁だった。名門クラブ加入の感慨に浸る余裕もあった。南野は「試合が始まる前に『ああ、リバプールの選手の一員になったな』っていう…。まああらためてという程でもないですけど、やっと試合ができるなっている、ワクワクした感じがあった」と振り返った。

ユルゲン・クロップ監督は「まだ彼(南野)のことを長く知らないので、少し余力を残すために」と交代理由を説明。日本代表エースへの評価は高く「スーパー、傑出していた。我々が求めていた通りのプレーヤー、我々が望んでいた通りのプレーヤーだ」と絶賛した。さらに相手チームだけでなく、チームメートの動きもすべてインプットされていない状態で先発したことを挙げ「それで、こういった試合の理解力、フットボールスキルを見せることは格別であり、姿勢は傑出しており、違ったシチュエーションで後をついてくる者たちを引っ張っていたのは大好きだった」と合格点を出した。

新天地デビューを果たし、次はプレミアリーグでの初陣、そして得点が期待される。南野は「目に見える結果が必要だと思うし、早くチームが何を求めているのかというのを理解して、試合の中でそれをやって自分の良さを出していくことは必要かな。まず最初はチームがやろうとしていることを、しっかり理解してプレーすることが、1番重要じゃないかと思っています」と決意をあらたにした。