新型コロナウイルスの感染拡大が進むスペインで、特に感染者の多い地域であるマドリード市が、「#私は家にいる」というスローガンの下、全市民に自宅待機の協力を求める動画を22日に配信したことをスペイン紙アスが同日伝えている。

この動画には、マドリード市の3クラブ、レアル・マドリードとアトレチコ・マドリードのキャプテンであるセルヒオラモスとコケ、ラリョ・バリェカノ監督パコ・ヘメスの他、マドリード市のホセ・ルイス・マルティネス・アルメイダ市長が出演している。

セルヒオラモスは「困難な時期だが、僕たち全員が一致団結してこの状況から抜け出すつもりだ」、コケは「僕たち全員が責任を持ち、自宅にいる瞬間だ」、パコ・ヘメスは「我々がプレーしなければいけないこの試合にはチームカラーなどない。私は家にいる」とマドリード市民に語りかけた。

ホセ・ルイス・マルティネス・アルメイダ市長は「今日は日曜日(22日)だが、フットボールはない。しかし我々は試合を戦う。チームもサポーターもいない中、試合を戦うんだ。なぜなら我々はただ、マドリード、スペインのチームであり、サポーターなのだから。そしてこの試合を戦うスタジアムは我々の自宅だ。家にいよう!」と強く訴えた。

そして最後にセルヒオ・ラモスが「頑張ろう、マドリード!」、コケが「頑張ろう、マドリードのみんな!」とエールを送ると、パコ・ヘメスが「私は家にいる」と締めくくっている。

スペイン政府は現在、緊急事態宣言を行い、外出禁止令を出し、不用意な外出に対し罰金や逮捕の措置を取っている。

(高橋智行通信員)