レアル・マドリードは来シーズンに向けて、新たなセンターFW(CF)獲得の仕事に取り組んでいるとスペイン紙マルカが24日に報じている。

Rマドリードはクラブのコーチングスタッフによる全リポートを分析した後、同ポジションの補強が必要であることを決定したとのこと。

昨年夏、6000万ユーロ(約72億円)でセルビア代表FWヨビッチをフランクフルトから獲得するも、ジダン監督を納得させるパフォーマンスを見せることが全くできていない。そのためクラブは自信を取り戻させることを目標に、期限付き移籍に出す考えを持っている。

もうひとりのCFであるマリアーノは、今月行われたバルセロナとのクラシコで試合終了間際に得点を決める活躍を披露した。しかしシーズン開幕時からの出番の少ない立場は特に変わっていない。本人は残留を希望しているが、今夏何らかのオファーがあった場合、移籍濃厚と見られている。

このような状況のため、クラブはベンゼマのパートナーやバックアップとなる得点力のあるFWの獲得に向けて現在取り組んでいる。その第一候補にパリ・サンジェルマン所属のフランス代表FWエムバペを挙げていたが、交渉は非常に困難を極め、入団できる場合でも2021年以降になると考えられている。

同じクラブでプレーするブラジル代表FWネイマールのこともRマドリードは好んでいるが、その振る舞いがチームになじむとは見ておらず、EU圏外枠の問題もある。

Rマドリードでは現在、ミリトン、ビニシウス、ロドリゴのブラジル勢がその3枠を占めている。さらに今冬フラメンゴから入団しBチームのカスティージャでプレーするブラジル人ヘイニエル、そしてマジョルカに期限付き移籍で所属している久保が来シーズン、トップチームに加わる可能性がある。しかし久保についてはもう1シーズン、期限付き移籍に出されることが検討されている。

ビニシウスは今夏、スペイン国籍取得に向けて動く予定だが、来年夏前までEU圏外枠から外れることはないと推測されている。

そのためクラブは、現在のメンバー構成が大幅に変わらない限り、EU圏外枠を必要としない選手を探すことになり、ドルトムントのノルウェー代表FWハーランドが獲得候補として名前が挙がっている。

若干19歳のハーランドの移籍金は7500万ユーロ(約90億円)と見積もられているが、今のシーズン中断期間後、その価格が値下がると予想されている。今シーズンすでに40得点を記録している。

さらにバルセロナも狙っているインテル・ミラノの22歳のアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスにも興味を示しているが、現時点ではEU圏外枠を必要としている。2021年1月に取得予定である。

Rマドリードは今シーズン、得点力不足に苦しみ続けているため、来シーズンに向けて得点力のあるCFの補強が必要なのは間違いない。(高橋智行通信員)