マンチェスター・ユナイテッドの監督を務めていたアレックス・ファーガソン氏は、退任を明かした際、新加入のMF香川真司(現サラゴサ)らに謝罪していたと、クラブOBのDFパトリス・エブラ氏が「UTD Podcast」の動画で明かした。

不動の左サイドバックとして活躍したエブラ氏は、13年にファーガソン氏が監督業から引退した際の様子を振り返っている。

ファーガソン氏が退任後はモイズ、ファンハール、モウリーニョ、スールシャール現監督らが指揮を執ったが、リーグ戦で優勝争いすらできない暗黒時代に突入。マンチェスターUにとって大きな分岐点となった出来事だ。

退任が明かされた当時、直接決断を伝えられた控室のやりとりを「彼(ファーガソン)は言ったよ。『本当にすまない。誰かが私が引退する、ということを漏らしたようだ。私自身が発表する前にね。それであんなに(練習場に)カメラが来ているんだ。私は引退する。妻が私を必要としているんだ』とね」。

加入1年目の香川とFWファンペルシーに対しては謝罪があったという。

欧州CL制覇へ向けて、サイドアタッカーの攻撃が中心となっていたチームに中央からの攻撃オプションを加えるために香川を、FWルーニー頼みだった得点力不足を解消するためにファンペルシーを獲得していた。「彼はファンペルシーとシンジ(香川)に謝った。2人はボスが獲得したばかりの選手だったから、とくに申し訳なく思っていたんだ」と、新加入の2人に謝罪していたという。