新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断していたドイツ・ブンデスリーガが、世界の主要プロスポーツリーグの先陣を切って約2カ月ぶりに、無観客で再開した。

キックオフ前から異様な光景が広がった。ベンチにはマスクをしたコーチ陣が間隔を空けて座り、控え選手たちはマスク姿で、本来ならば観客のいるスタンドの最下段に陣取った。整列や入場はなく、先発の選手はマスクを着用してベンチ脇に移動し、バラバラとピッチに集まった。

試合は前半29分に、ドルトムントMFアザールの右クロスからFWハーランドが先制点を決めた。ハーランドは笑顔でコーナー付近に走るも、チームメートと約2メートルの“ソーシャルディスタンス”を保って、喜びを分かち合った。

ドルトムントは前半終了間際にMFゲレーロの得点で2点差をつけると、後半立ち上がりにはカウンターからアザールが決めて突き放した。後半18分にはゲレーロがこの日2点目を決め、チームメートと肘をぶつけ合う新たなハイタッチで喜び合った。

試合後も整列や握手はなし。ホームドルトムントの選手らは、一定の間隔を保って無人のゴール裏の前に並び、中継を通して応援するファンに勝利の喜びを届けた。