バルセロナは新型コロナウイルスの影響により財政面で大きな打撃を受ける中、選手の高額な給料が自分たちの首を絞めている、とスペイン紙マルカが19日に報じている。

クラブの年間予算10億4700万ユーロ(約1200億円)の内、選手の給料と移籍金の減価償却費が予算全体の63%になる約6億3000万ユーロ(約725億円)となっており、ヨーロッパで最も高額なメンバーを抱えるクラブになっている。

多額の資金が必要だが、新型コロナウイルスの影響により2億ユーロ(約230億円)の収入減をクラブは想定。現在のメンバーを維持するのが不可能と見ている。そのため何人かの選手放出が必要となる。だが、高額な年俸が他クラブへの移籍を困難にしていると伝えた。

ナポリはDFウムティティに興味を持っていたが、手取り400万ユーロ(約4億6000万円)という高額な年俸により獲得を断念したという。また、1000万ユーロ(約11億5000万円)を超える年俸を受け取っているMFコウチーニョ(Bミュンヘンに期限付き移籍中)や、年俸800万ユーロ(約9億2000万円)のMFラキティッチら、他の選手たちにも高額年俸が移籍の障壁となっていると伝えた。

さらに、年俸1000万ユーロ(約11億5000万円)を受け取るMFブスケツのように、多くの選手の給料が増加傾向にあるという問題を抱えている。またGKテアステーゲンは新たな契約延長に向けて、FWグリーズマンと同額の1800万ユーロ(約20億7000万円)をクラブに要求しているという。これを上回るのは4000万ユーロ(約46億円)以上を受け取るFWメッシだけという非常に高額なものとなる。

バルセロナは非常事態宣言が続く期間、選手たちと70%の給与削減で合意に達しているが、それだけでは不十分であるため、早急に新たな対策を講じなければならないと報じた。

(高橋智行通信員)