バルセロナはルイス・スアレスの成功を最後に、FWの補強に失敗し続けている。スペイン紙マルカが27日に報じている。

2014年夏、ルイス・スアレスを8100万ユーロ(約97億2000万円)で獲得。その後の活躍は誰もが知るところで、公式戦270試合191得点、1試合平均0.70得点という非常に優れた成績を残している。

しかし、それ以降はゴールを計算できるFWと契約できていない。約5年半で合計4億8200万ユーロ(約578億4000万円)もの大金を費やして9人のFWを獲得したが、ほぼ全員が期待外れとなっている。

2015年夏に入団したアルダを皮切りに、現在に至るまでパコ・アルカセル、デンベレ、デウロフェウ、コウチーニョ、マウコム、ボアテング、グリーズマン、ブレイスウェイトを獲得してきた。しかし合計で90得点しか記録しておらず、スアレスの半分にも達していない。

特にデンベレとコウチーニョに関しては、クラブ最高レベルの移籍金で入団したにも関わらず大きな失望を与えている。コウチーニョは今夏の退団が濃厚で、デンベレはけがに多くの時間を費やしている。

もっとも、グリーズマンはそこまで悪いパフォーマンスではなく、実際に1試合平均0.37得点というのは9選手の中でトップの成績。しかし、スアレスの数字には程遠く、獲得に費やした金額を考慮すると期待に応えられていないといえる。

バルセロナは今夏、新たに得点の計算できるFWを求め、インテル・ミラノのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスの獲得に尽力している。今夏の移籍市場は新型コロナウイルスの影響を大きく受け、全体的な相場が下落しているが、ラウタロ・マルティネスについては、契約解除金として設定されている1億1100万ユーロ(約133億2000万円)が下がることはない。そのためバルセロナは現在の在籍選手の放出を含めつつ交渉を行っている。

・バルセロナが獲得した期待外れのFW

◆2015年夏入団

アルダ

移籍金3600万ユーロ(約43億2000万円)

公式戦55試合出場15得点、1試合平均0.27得点

◆2016年夏入団

パコ・アルカセル

移籍金3000万ユーロ(約36億円)

公式戦50試合出場15得点、1試合平均0.30得点

◆2017年夏入団

デンベレ

移籍金1億500万ユーロ(約126億円)

公式戦74試合出場19得点、1試合平均0.25得点

デウロフェウ

移籍金1200万ユーロ(約14億4000万円)

公式戦17試合出場2得点、1試合平均0.12得点

◆2018年冬入団

コウチーニョ

移籍金1億2000万ユーロ(約144億円)

公式戦76試合出場21得点、1試合平均0.27得点

◆2018年夏入団

マウコム

移籍金4100万ユーロ(約49億2000万円)

公式戦24試合出場4得点、1試合平均0.17得点

◆2019年冬入団

ボアテング

移籍金0ユーロ(期限付き移籍)

公式戦4試合出場0得点、1試合平均0得点

◆2019年夏入団

グリーズマン

移籍金1億2000万ユーロ(約144億円)

公式戦37試合出場14得点、1試合平均0.37得点

◆2020年2月入団

ブレイスウェイト

移籍金1800万ユーロ(約21億6000万円)

公式戦3試合出場0得点、1試合平均0得点

(高橋智行通信員)