ブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトに所属する日本代表MF鎌田大地(23)が5月30日、アウェーでのウォルフスブルク戦にフル出場し、2試合連続得点を記録した。

1-1の後半40分に左足で決め、今季公式戦10得点目となった。同僚のMF長谷部もフル出場。チームも2-1で勝ち、新型コロナウイルスからリーグ戦再開後、4試合目で初白星を飾った。ブレーメンFW大迫勇也は、1-0で勝利したシャルケ戦に後半から出場したが、終了間際に交代を命ぜられた。

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鎌田がリーグ戦でもついに本領を発揮し始めた。リーグ戦初得点となった26日のフライブルク戦に続きトップ下で先発。同点で迎えた終了間際にFWドストが頭で中へ落としたボールを左足で決勝点となるゴールを奪った。前節まで得点という結果が出ず、苦しんだ鬱憤(うっぷん)を晴らすように、右手を力強く振り抜いて喜びを表現。残留争いに巻き込まれつつあったチームに7試合ぶりの勝利をもたらした。ブンデス公式サイトによると、この得点がクラブのリーグ戦アウェー通算1000得点目。歴史に名を刻んだゴールの鎌田にマン・オブ・ザ・マッチの評価を与えた。

リーグ戦では2得点も、他の大会では得点力を発揮している。欧州リーグでは決勝トーナメント1回戦第1戦ザルツブルク戦でのハットトリックを含む6得点。ドイツ杯でも3試合2得点と好成績を残した。新型コロナウイルスで中断する前のドイツ杯ブレーメン戦後にも「(リーグ戦での初得点は)タイミングかなと思いますね。実力が足りていないとか、そういうのではなく、やっていけば取れると思います」と焦りはなく、自信を見せていた。

今季の公式戦では10得点目となった。「とりあえず今シーズン目標にしてた2桁得点も達成」と報告。昨季、期限付き移籍していたシントトロイデンで挙げた同16得点に続き2季連続で2桁得点に到達し、得点力の高さをドイツの地でも発揮した。

鎌田にとって、地位確立の分岐点になるかもしれない試合となった。リーグ戦では2トップの一角や右MF、インサイドハーフなど複数のポジションでプレーした。だが、ここ2試合はトップ下として得点を重ね、存在感を発揮。今後も同じ場所で起用される可能性が高い。「ブンデスリーガでのゴール数がまだまだ少ないので積み重ねられるように頑張ります」とさらなる活躍を誓った。