アトレチコ・マドリードのシメオネ監督が14日再開予定のスペイン1部リーグに向けて、驚きの選手起用を考えているとスペイン紙アスが9日に伝えている。それはマルコス・ジョレンテ(25)をFWに配置するというものである。

マルコス・ジョレンテはシメオネが8日に行った練習の中、ジエゴ・コスタとともに2トップを形成し、中盤はコケ、トーマス、サウール、カラスコだった。

シメオネはかつて、強靱(きょうじん)なフィジカルを備えた本来MFのラウール・ガルシア(現ビルバオ)をセカンドトップに起用し成功を収めたことがあった。同様にマルコス・ジョレンテにもFWでプレーし前線の激しい戦いに耐えられる十分なフィジカルを備えている。

マルコス・ジョレンテは昨夏、ライバルのレアル・マドリードから入団。今季はアトレティコ・マドリードで公式戦24試合(リーグ戦18試合、チャンピオンズリーグ3試合、スペイン・スーパーカップ2試合、国王杯1試合)に出場し、3得点1アシストを記録している。

なかでもマルコス・ジョレンテは、Aマドリードにとって新型コロナウイルスの影響によるシーズン中断前最後の試合となった、3月にアウェーで行われたチャンピオンズリーグのリバプール戦、劣勢の状況の中で途中出場して2ゴールを決め、優勝候補の一角を破る原動力となり、チームを準々決勝に導いた。

シメオネは今現在、得点面で新たな能力を開花しているマルコス・ジョレンテを攻撃のオプションのひとつと捉えており、来季のチャンピオンズリーグ出場目指した残り11試合の初戦となるビルバオ戦で先発起用を考えている。(高橋智行通信員)