新型コロナウイルスの感染拡大による中断から11日に再開したスペインリーグ。日本代表MF久保建英(19)が所属するマジョルカは再開後の初戦でバルセロナと対戦し、0-4で敗れた。久保は右サイドでフル出場した。

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【現地通信員の目】

久保は4-4-2の右サイドハーフでプレーするも、キックオフ直後はメッシ擁するバルセロナの激しいプレスにチームともども苦しんだ。前半2分には自陣でのボールロストから失点に絡み、その後も守備ブロックの一員となって奔走した。しかし時間の経過とともに相手のペースに慣れていくと、攻撃の起点となりチャンスを作った。

前半22分、久保はこの日最大のチャンスとなった強烈なシュートでGKテアシュテーゲンを脅かした。同28分と同31分にも立て続けにゴールを狙った。交代枠が5枚に増えたことでベンチワークが活性化した後半、2点リードのバルセロナがゲームをコントロールし、久保にボールが入る回数は減っていった。ボールを受けに中央や左に流れる動きを見せ、終盤は前線でプレーしたが、一矢報いることはできなかった。

それでも久保が前半に見せたパフォーマンスは、来季のレアル・マドリード復帰に向けた良いアピールとなった。マジョルカはこの試合で枠内シュート3本を記録したが、すべて久保の足から生まれたもの。首位のバルサ相手に劣勢の中、チームで最も輝きを見せた。(高橋智行通信員)