スペインリーグのマジョルカに所属する日本代表MF久保建英(19)が、24日(日本時間25日)のリーグ第31節レアル・マドリード戦にフル出場した。自身の所属元である首位チームを相手に0-2で敗戦したものの、得意のドリブルで3人抜きを披露するなど存分に存在感を放った。Rマドリードでのプレーを目標とする19歳が、同チームのジダン監督の前でレベルの高さを見せつけた。

久保の最大の見せ場は0-2の後半17分だった。敵陣でこぼれ球を拾うと、鋭いターンでドイツ代表MFクロースを振り切る。ペナルティーエリア前で左右から止めにきたスペイン代表DFセルヒオラモスとフランス代表DFメンディの間を、細かなタッチですり抜けた。利き足でない右足でのシュートはサイドネットに嫌われたが、各国代表クラスを手玉に取った。

この日は2トップの一角で先発。最前線にとどまらず動き回ってパスを引き出したが、周囲の連動性が不足して打開できずにいた。ならばと、単騎で3人抜き。こじ開けた久保についてスペイン大手紙アスは「大きな印象を与えた」と高評価。Rマドリードで得点したセルヒオラモスらと同じ最高の3点をつけた。またマルカ紙も、チーム最高タイの3点満点中2点をつけた。

リーグ再開から中2日、中2日、中3日と過密スケジュールで迎えたこの日。フル出場でシュート3本を放つなど気を吐いた姿を見せ、Rマドリードのジダン監督も試合後「彼は素晴らしい試合をやった。とても器用で常にゴールを目指している」と賛辞を送った。

昨夏にRマドリードに完全移籍。この日プレーしたスタジアムは、期限付き移籍する前にBチームにあたるカスティージャでプレーした際に使っていた場所だった。Rマドリードの一員として研さんを磨いた場所で、着実に進化した姿を見せた。ここまで3得点2アシスト。1部残留を目指すチームを救うため、次節ビルバオ戦では3月のエイバル戦以来の得点を狙う。

横浜FW仲川輝人(18年に横浜で久保とプレー) 映像を見て、Rマドリード相手に通用している部分があったので、すごく刺激になりました。