スペイン紙アスが紙面で、レアル・マドリードからマジョルカに期限付き移籍中の日本代表MF久保建英(19)の将来について28日に報じたばかりだが、同日にあらためて電子版で詳細を伝えている。

同紙はまず、Rマドリードは久保の素晴らしい才能に満足していたが、これほど早くヨーロッパのサッカーに適応したことに驚かされたこと、1部リーグ初挑戦にもかかわらず全ての期待を上回っていること、マジョルカが現在降格圏内にもかかわらずハイレベルなプレーを披露していることなどを伝えた。

そして現在、久保に期限付き移籍を求めるオファーがコンスタントに届いていることを報じ、久保が来季、ヨーロッパの大会出場に向けた戦いをするクラブに所属し、ステップアップすることをRマドリードは望んでいるとした。その点でレアル・ソシエダードは、マドリード内で「最もお気に入りのクラブ」になっていると伝えている。

またRソシエダードは、期限付き移籍で所属するも出場機会を与えてくれなかった他のクラブ(今季前半、ルニンとバジェホはそれぞれバリャドリードやウルバーハンプトンに所属するもほとんど出場なし)と違い、若い選手にチャンスを与えることを恐れないクラブであり、久保が進歩するのに適した魅力的なプレースタイルのチームだとRマドリード首脳陣は判断しているが、最終的な決定権は久保が持っているという。

両クラブの関係は良好で、今季期限付き移籍中のノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴール(21)は来季1年間、再びRソシエダードでプレーすることを決めたと報じられている。

またスペイン国外のクラブへの移籍に関しては、久保がスペインにとどまりヨーロッパのサッカーにさらに適応することを求めており、将来の目標がRマドリードで成功を収めることであるため、「可能性は非常に低い」とアス紙は伝えている。

しかしスペイン以外のクラブに移籍する場合、届いている中で最も魅力的なオファーはACミランであるという。実際、3月にミランを去った元CFO(チームフットボールオフィサー)のズボニミル・ボバン氏が1月、久保の期限付き移籍を求めるため、個人的にマドリードを訪れていたが、実現していない。

現時点で久保にイタリア行きの意思はないとのことだが、もし考えを変えて国外のクラブも視野に入れた場合、Rマドリードは熱心に久保に強い関心を寄せるミランを移籍先候補として前向きに捉えているとのことだ。

(高橋智行通信員)