バルセロナが今夏の獲得を狙っているインテル・ミラノ所属のアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネス(22)の1億1100万ユーロ(約133億2000万円)に設定されていた契約解除金の有効期限が7日で終了した。

これによりインテル・ミラノは8日以降、自由に移籍金を設定できるようになったが、値下げした価格で売却する予定だとスペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が11日に報じている。

同紙はイタリア紙コリエレ・デラ・サラの報道を基に、インテル・ミラノがラウタロ・マルティネス獲得を希望するクラブに対し、2100万ユーロ(約25億2000万円)引きの9000万ユーロ(約108億円)を要求する予定だと伝えている。

その理由として、ラウタロ・マルティネスの最近のパフォーマンスが悪いことが挙げられている。ここ5試合無得点が続き、前々節ボローニャ戦ではPKを失敗してコンテ監督を怒らせ、前節のベローナ戦は控えだった。

9000万ユーロ(約108億円)に値下がるとは言っても、新型コロナウイルスの影響を財政面に受け、今季の収入が予想よりも2億ユーロ(約240億円)下回ると見積もるバルセロナにとって大金には変わらない。すでに選手本人と合意に達しているため、今後インテル・ミラノと再び経済面での交渉が必要となる。

バルセロナはこれまでも設定されていた契約解除金の支払いが不可能だったため、所属選手の譲渡を含めた形で値下げ交渉を行い、さまざまな選手の名前が候補に挙がっていたが実現しなかった。

(高橋智行通信員)