ラリーガ(スペインリーグ)は26日、2部リーグ最終節のデポルティボ-フエンラブラダ戦を「例外的な理由または不可抗力」のため、永久的に中止することを決定した。スペイン各紙が同日、伝えた。20日に開催予定だったが、フエンラブラダの選手、スタッフ合計12人が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したため、延期になっていた。

試合延期後、フエンラブラダは選手の回復を待ち試合を行うこと、同試合を完全に中止にすることの2つの代替え案を挙げていた。ラ・リーガはその旨を最終的な決定を行う機関であるスペインサッカー連盟の競技委員会に伝え、後者を選択した。

その理由として、この決定が下る前、フエンラブラダのメンバー合計28人(スタッフ含む。選手1人が入院中)が新型コロナウイルスで陽性反応を示しており、新たな試合日程を組むことが不可能であること、この件で延期されている1部昇格プレーオフを行う必要があることが挙げられている。

この決定前、フエンラブラダは勝ち点60の8位につけており、デポルティボ戦の結果が引き分け以上で終わった場合、エルチェを上回り、6位で1部昇格プレーオフに参戦できる状況だった。

そのため、この決定を聞いたフエンラブラダの選手たちはメンバーの公式声明という形で、ラ・リーガとクラブの決定に憤慨していること、自分たちが新型コロナウイルスの影響を直接受けており、デポルティボと対戦する権利を奪われたことによるスポーツ面の結果に苦しんでいること、デポルティボ戦と対戦するための適切な日程を設定すること、自分たちの権利を守るために法的措置を取る可能性があることなどを訴えている。

また選手たちには1部昇格プレーオフに参加した場合、1人当たり約2万2000ユーロ(約264万円)のボーナスが支払われる予定だったため、その権利をおそらく失うことになりそうだ。

ラ・リーガの発表により、6位のエルチェが1部昇格プレーオフに参加し、香川真司がプレーする3位サラゴサと対戦する。

柴崎岳のデポルティボとヌマンシアがラシン・サンタンデール、山口瑠伊が所属するエストレマドゥラに続き、3部に降格することが決定している。(高橋智行通信員)