8強が出そろった! バルセロナ(スペイン)がナポリ(イタリア)に3-1で勝ち、2戦合計4-2で13季連続の準々決勝進出を決めた。不動のエース、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(33)がDF5人を翻弄(ほんろう)するスーパーゴールを決めた。準々決勝では、チェルシー(イングランド)を4-1(2戦合計7-1)で下したバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と14日(日本時間15日)に対戦する。準々決勝からは一発勝負となり、リスボンで集中開催となる。

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メッシが圧倒的な技術で、ソーシャルディスタンス無視の密閉空間を打開した。前半23分、右サイドでパスを受けると、狭いスペースで3選手に囲まれながらドリブル突破。相手のチャージに1度は倒れながらもボールをキープし、さらに体を寄せてきたDF2選手の間を見逃さず、体勢を崩しながら左足でシュート。ボールはGKオスピナの伸ばした手の先を抜け、ゴール左隅へと決まった。

勢いは止まらない。前半33分には胸トラップから鮮やかなゴールを奪うが、ハンドの判定で取り消される。さらに前半終了間際、ペナルティーエリア内でナポリDFクリバリからボールをかっさらい、左足首を激しく蹴られて転倒。ひやりとする場面だったが大事には至らず。このPKをスアレスが成功して3点差、前半で勝負は決した。

セティエン監督は「(メッシは)とてもよかったと思う。強い打撃を受けたが、何の問題もないはず」と語った。今季はリーグ25ゴールを記録し、史上最多7度目の得点王。33歳となった今も衰え知らずだ。

歴代4位の欧州CL142試合に出場し、異なる35チームから得点した。これはレアル・マドリードなどで活躍したラウルとロナウド(ユベントス)の33チーム、ベンゼマ(Rマドリード)、イブラヒモビッチ(ACミラン)の29チームを引き離して最多。欧州CLで40チームと対戦し、無得点はAマドリードなど5チームだけ。常に警戒される存在でありながら、ゴールをこじ開ける決定力の高さを物語っている。

準々決勝はBミュンヘン。直近3度の対戦では、09年の準々決勝と15年の準決勝はバルセロナ、13年準決勝はBミュンヘンに軍配が上がり、いずれも勝者が優勝している。公式戦で18連勝中と絶好調の宿敵を相手に、セティエン監督は「偉大なクラブだが、我々もそれに匹敵する」と自信を口にした。15年の優勝以来遠ざかっているタイトルへ、メッシが力強く引っ張る。