ビリャレアルはエースのジェラール・モレノが負傷したことにより、18日のバレンシア戦で日本代表MF久保建英またはナイジェリア代表FWサム・チュクウェゼに先発のチャンスが訪れる可能性があると、14日のスペイン紙アスが報じている。

スペイン代表に招集されたジェラール・モレノは7日に親善試合ポルトガル戦、10日に欧州ネーションズリーグのスイス戦に出場した後、筋肉面に問題があって代表を離脱。その後の検査で左足ハムストリング筋腱(けん)負傷と診断され、復帰までに2~3週間かかると推測されている。

パコ・アルカセルと並び3得点とリーグ戦のチーム得点王であり、ビリャレアルで最も調子のいい選手を失うことになったウナイ・エメリ監督は、バレンシア戦に向けて代わりとなる選手を探す必要が出ており、久保とチュクウェゼが先発候補に挙がっているという。

両者のここまでの状況をみると、久保は開幕からの5試合すべてベンチスタート、チュクウェゼはシステム変更により第4節からスタメン落ちしている。そして今月の代表ウイークで両選手とも各代表に招集されていた。

チュクウェゼは開幕から3試合、チームが4-4-2で戦った時は右サイドハーフでレギュラーだった。しかしシステムが4-1-4-1に変更されワントップになった後、ジェラール・モレノが右サイドハーフに入ったため控えになっていた。

そんな状況の中、アス紙はバレンシア戦のレギュラーに向け、これまでエメリ監督の信頼を得ていたチュクウェゼにアドバンテージがあると前置きしつつも、久保について「チュクウェゼと似た特徴を持っているだけでなく、より守備的な仕事ができ、戦術的な厳格さを備えた選手」と高く評価している。そのため代表から戻った後の両選手のコンディションが先発出場する上で重要だと判断している。

一方、システムが4-4-2に戻る場合、エメリ監督にはサイドアタッカーではなく2人目のFWを求めるオプションがあり、バッカにスタメン入りの可能性があるとアス紙は伝えている。(高橋智行通信員)