新型コロナウイルスの影響により、今夏の移籍市場で40年ぶりに選手を1人も獲得しなかったレアル・マドリードについて、来季以降の選手補強プランが明確に決まっていると、16日のスペイン紙アス電子版が報じている。

同紙によると、Rマドリードは来夏にパリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(21)とレンヌのフランス代表MFエドアルド・カマビンガ(17)、22年夏にドルトムントのノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(20)との契約を目指しているという。

中でもRマドリード最大の目標はエムバペ獲得という。フロレンティーノ・ペレス会長はチームの将来を担う選手を連れてくるために練られた戦略に我慢強く取り組み、来年6月30日に契約が切れるエムバペと、その周囲の人々を細心の注意を払って説得してきたことにより、Rマドリードが今現在、獲得に向けて最も有利な立場にあるという。

そんな中、エムバペを獲得する上で唯一の問題はカマビンガのオペレーションが同時期に行われることだと、アス紙は伝えている。カマビンガのレンヌとの契約は22年6月30日で切れるため、Rマドリードにとって来夏が契約の大きなチャンスとなる。しかし、両者を同時に獲得することができない場合には、当然エムバペを優先するとのことだ。

さらにRマドリードは再来年はハーランドを狙っている。ドルトムントが22年より前に手放すつもりがまったくないため、来夏獲得はほとんど不可能であるという。

ドイツのメディアは以前に、21年夏に7500万ユーロ(約93億7500万円)で移籍できる条項があると報じていたが、アス紙が確認したところ、ドルトムントとハーランドの代理人ミノ・ライオラ氏との間には22年以降に手頃な価格(詳細不明)で移籍できるという口約束しか存在していないという。

またRマドリードがベンゼマに契約切れとなる2022年前は激しいポジション争いをさせることを望んでいないことも、来夏獲得に動かない理由の1つになっているとのことだ。

今夏は選手補強を行わず、人員整理の仕事に取り組んだRマドリードだったが、来夏以降は再び大きな動きを見せると推測されている。

(高橋智行通信員)