開幕から約2カ月が経過し、レアル・マドリードから期限付き移籍で他クラブに所属している各選手の状況を、スペイン紙マルカが15日に伝えた。

Rマドリードでは今季、久保建英(ビリャレアル)、ブラヒム(ミラン)、セバージョス(アーセナル)、バジェホ(グラナダ)、ベール(トットナム)、マジョラル(ローマ)、ヘイニエル(ドルトムント)の7人が期限付き移籍でスペイン内外のクラブでプレーしている。

この中で同紙は、久保、ブラヒム、セバージョス、バジェホが一定の成果を残している一方、ベールとマジョラルは期待されたような主役級の働きをできておらず、ヘイニエルは出場時間に苦しんでいると分析した。

同紙は久保について「今夏、最も注目を浴びた期限付き選手の1人となり、手数料200万ユーロ(約2億4000万円)でビリャレアルに入団した。ウナイ・エメリ監督はリーグ戦であまり出場機会を与えていないが、久保は欧州リーグで3試合全てに先発出場し、特にシワススポル(トルコ)相手に1得点2アシストと輝き、チャンスを生かしている。一方、スペインリーグでの先発出場は1回のみ(カディス戦で62分出場)。さらにバレンシアとのダービーマッチではイエローカード2枚をもらい退場になった(※その後、2枚目のイエローカードが取り消し)。公式戦12試合、426分間に出場している」と伝えている。

今夏の移籍市場での動向が大きく報じられていたベールについては、「トットナムへの期限付き移籍で今夏、メディアの注目を最も集め主役となったベールだが、少なくとも現時点ではうまく再始動したようには見えない。けがをした状態でロンドンに到着し最初の6試合を欠場した。現時点でモウリーニョ監督は基本的に、3試合で先発起用している欧州リーグで戦力として起用している。一方、プレミアリーグでは通算6試合(先発わずか1試合)、301分間出場、1得点1アシストと、世界的スターに期待されるパフォーマンスからは程遠いものになっている。Rマドリードとの契約がまだ1年以上残っている(22年6月30日まで)」と望まれている出来ではないことを強調した。

その他、マルカ紙は、今季の期限付き移籍で最も成功を収めている選手としてブラヒム、最も出場時間の長い選手としてバジェホ、最も現在の状況が懸念される選手として、いまだ先発出場が1度もなく、わずか105分しかプレーしていないヘイニエルの名を挙げている。(高橋智行通信員)