成績不振に陥りながらもレアル・マドリード首脳陣のジネディーヌ・ジダン監督(48)に対する信頼は揺るぎないものと伝えられているが、クラブは不慮の事態に備え、代替案を考えているとスペイン紙アスが3日に報じている。

同紙によるとその主な理由は、ジダンがある時点で自分に状況を好転させる能力がないと感じた場合、自ら身を引く可能性があることをクラブが理解しているためであるという。

そのような状況の中、後任候補として今現在どのチームも指揮していないマウリシオ・ポチェッティーノ氏(48)と、RマドリードのBチーム、カスティージャのラウール・ゴンサレス監督(43)の名前が挙がっている。

ポチェッティーノ氏は監督として、エスパニョール、サウサンプトン、トットナムでトップレベルの経験を積み、欧州チャンピオンズリーグ進出も果たしており、以前よりRマドリード首脳陣のお気に入りの監督になっている。

また同紙は、ポチェッティーノ氏のプレースタイルが有利に働くと見ている。なぜならポチェッティーノ氏の監督就任は、イングランドで採用されている方法を導入することを意味し、日々フィジカル面が重要視されるスタイルに方向転換できる利点があるとのことだ。

一方、ラウールの利点はRマドリードを完璧に知り尽くし、クラブ内で良好な関係を築いていること。そして現役時代に今のような困難な時期を何度も乗り越えてきた経験を備えていることであり、トップチームを率いた場合、ジダンの道筋をたどることになる。

アス紙が公式サイト上で「Rマドリードにとっての解決法は何だと思う?」というアンケートを実施したところ、「ジダンへの信頼を維持すること」が54.7%(1万7008票)、「ポチェッティーノ氏と契約すること」が32.8%(1万215票)、「ラウールをトップチームの監督に昇格させること」が12.5%(3872票)となっており、ファンのジダンへの信頼が厚いことが強調される結果となっている。(高橋智行通信員)