欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメントが2月16日(日本時間17日)からスタートする。かつてユトレヒト(オランダ)でプレーし、現在は日本サッカー協会(JFA)技術委員会強化部会員として欧州サッカーに精通する元日本代表MF藤田俊哉氏(49)に同大会への思い入れや見どころ、予想などを聞いた。

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<バルセロナ-パリ・サンジェルマン>16日(日本時間17日、5時)

過去に好勝負を繰り広げてきた2クラブの対戦。パリ・サンジェルマン(PSG)のMFディマリアがメッシの来季PSG移籍の可能性に言及し、それに対してバルセロナのクーマン監督が不快感を示すなど、試合前から不穏な雰囲気も漂っている。リーグ戦で調子を上げているバルサに対し、PSGは「今回は優勝のチャンスかなと思う。(昨季CLで)決勝を経験したのは大きい。その一方でビッグネームの選手を多数抱え、チームとして統率がとれているのか分からない部分もあり、このカードは予想つかない」(藤田氏)。

<ライプチヒ-リバプール>(日本時間17日、5時)

2季前の欧州王者リバプールが有利だが、今季はけが人が続出しており不安要素も多い。鉄壁の守備陣をけん引してきたオランダ代表DFファンダイクや、イングランド代表DFゴメスら守備陣が軒並み長期離脱中。プレミアリーグでも優勝争いから後退しており、チーム状況は良くない。自力のあるライプチヒにもチャンスはある。ドイツが新型コロナウイルス感染拡大防止のため、厳しい入国制限を敷いており、16日にライプチヒのホームで行われる予定だった第1戦は、ハンガリーのブダペストで開催されることが決定した。

◆欧州CL 欧州のクラブレベルで最も権威ある国際大会。55-56年に欧州チャンピオンズ杯の名で始まり、92-93年に現在の名称に変更。前身大会を含め最多優勝はレアル・マドリード(スペイン)の13度で、ACミラン(イタリア)が7度で続く。昨季は新型コロナウイルスの影響で準々決勝からホームアンドアウェー方式でなく、リスボンでの短期集中開催となり、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)が史上初めて全勝優勝を成し遂げた。

◆テレビ放送 欧州CL決勝トーナメントはWOWOWで全試合生放送、同時配信。欧州リーグ決勝トーナメントも注目試合を生放送、同時配信される。