欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメントが2月16日(日本時間17日)にスタートした。かつてユトレヒト(オランダ)でプレーし、現在は日本サッカー協会(JFA)技術委員会強化部会員として欧州サッカーに精通する元日本代表MF藤田俊哉氏(49)に同大会への思い入れや見どころ、予想などを聞いた。

   ◇   ◇   ◇

<アタランタ-レアル・マドリード>24日(日本時間5時)

欧州CL史上最多13度の優勝を誇るRマドリードは、チームがどんな状況でも勝ち方を知っている。現在スペインリーグではAマドリードの後塵(こうじん)を拝し、スーパースターのジダン監督への風当たりも強くなっているが、CLとなれば別のチームに変貌するのは間違いない。対するアタランタは昨季CLでクラブ史上初の8強入りを果たした。ガスペリーニ監督のもと点を取られたら取り返す「撃ち合い上等」のチームで、見て楽しいサッカーを展開する。一慨にレアル有利とは言い切れない対決だ。

<ボルシアMG-マンチェスター・シティー>24日(日本時間5時)

マンチェスターCは絶好調で、7日のプレミアリーグ・リバプール戦では、MFギュンドアンの2ゴールなどで4-1と圧勝。2季ぶり優勝が見えてきた。チームの心臓とも言えるMFデブルイネは離脱中だが、少なくとも決勝トーナメント1回戦で敗退する可能性は低い。藤田氏もボルシアMGローゼ監督に注目しつつマンC優位を予想。グアルディオラ監督についても「『5レーン(ピッチを縦に5分割し、ポジショニングの決め事を設定すること)』とか、時代の中で新しい言葉を作れる人はとんでもない人」とたたえた。

◆欧州CL 欧州のクラブレベルで最も権威ある国際大会。55-56年に欧州チャンピオンズ杯の名で始まり、92-93年に現在の名称に変更。前身大会を含め最多優勝はレアル・マドリード(スペイン)の13度で、ACミラン(イタリア)が7度で続く。昨季は新型コロナウイルスの影響で準々決勝からホームアンドアウェー方式でなく、リスボンでの短期集中開催となり、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)が史上初めて全勝優勝を成し遂げた。

◆テレビ放送 欧州CL決勝トーナメントはWOWOWで全試合生放送、同時配信。欧州リーグ決勝トーナメントも注目試合を生放送、同時配信される。